2023~2024年にカナダにワーホリで滞在。
MLBの試合が見たくて24年9月にカナダ・アメリカを周遊してきました。
トロント、ニューヨーク、ロサンゼルス、シアトルで4試合を観戦。大谷のホームランも見れました。
忘れないように4試合&球場をレビューします。これからMLB観戦にいくかもという人は参考にしてください。
全行程
イチローがMLBに行って以来、MLBが好きで 「カナダにワーホリしたら全球場行ってやろう」くらいに思っていましたが、気付けば帰国直前の24年9月。23年8月に渡加してから、バイトやらで時間が過ぎてようやく計画を実行しました。
観光も入れて11日間で6都市をまわるバックパッカー旅。北米には飯も歴史的建造物の観光地も期待していないので😁、MLBの試合を見るためだけの節約志向で旅行してきました。
当時いたバンクーバー発着です。うまくMLBの試合と重なるように日程を組みました。せっかくいくなら1試合ではもったいないので、4都市4試合。東地区→西地区へ移動しました。
この工程にさらに加えるなら、東にいるときにボストンのレッドソックス、東と西の移動の間にシカゴのカブス、西にいるときにサンディゴのパドレスあたりでしょうか。
オタワ・モントリオールは日程調節みたいなものです😁。まあカナダに1年いてモントリオールに行ったことないのもあれなので。
大谷のドジャース戦…ももちろんですが、ヤンキースタジアムに行くのが一番楽しみでした。しかも、9月上旬で各チームがプレーオフ争い最終盤の一番アツい時期。奇跡的に対戦カードがめちゃくちゃよくて、消化試合がひとつもない濃い4試合でした。
ブルージェイズvsフィリーズ(9月4日、トロント)
本拠地ロジャースセンターは試合が見やすくていい!
ブルージェイズの本拠地ロジャースセンターには全く期待していませんでしたが😙、意外と好印象でした。というのも、MLBではドーム型の球場は少数派で、屋外のスタジアム式が一般的ですし、なかには個性的な形状や演出のある球場もあります。そんななか、ロジャースセンターは「普通のドーム」というイメージでした。
球場への期待感はなかったのですが、「なぜか試合がめっちゃ見やすい」「隣に立つCNタワーが何かいい感じ」だったので高評価です。球場の屋根が内野側から大きく開いているので、開放感があって見やすく感じるのだと思います(福岡ドームも屋根開ければいいのに)。球場自体が周りがビルに囲まれているなかにあり、隣接するトロントのシンボル的なCNタワーが席から見えます。
センターバックスクリーン上にはチャンピオンフラッグとカナダ&米国の国旗。試合前にはカナダと米国の国歌が流れました。2015年ごろまでブルージェイズの主砲だったホセ・バティスタが大好きなので、何か球団レジェンドを称えるブースはないかと歩きましたがなさそうでした(たぶん)。
超乱打戦最高!フィリーズが強すぎる&ブルージェイズの投手崩壊
ホームランが乱れ飛ぶ最高の試合でした。チーム状況としてはブルージェイズはプレーオフを諦めていて、フィリーズは地区首位を争っていました。下馬評ではフィリーズかなと思ってましたが、フィリーズ先発は谷間中の谷間っぽい実績がほぼない投手で怪しげな気配はありましたがここまでとは…。
両チーム計34安打7HRで、10vs9でフィリーズの勝利。1番で元本塁打法のシュワーバーは6打数5安打3HR6打点ともうめちゃくちゃでした😁。ブルージェイズの主砲で元本塁打法のゲレーロJrもホームランをかっ飛ばしていて見たいものはすべて見れました。
初回にシュワーバーの先頭打者HRで「やっぱフィリーズ強いな」と思ってたのもつかのま。その裏にブルージェイズ打線が打者一巡で2HRを放って6点。フィリーズ先発は1回持たずKOで「さすがに試合が終わったな」と確信しかけました。しかし、ブルージェイズ先発も頼りない投球で6回途中4失点で降板して、そのあとの中継ぎ陣が軒並み防御率5点台ばかりで徐々に追い上げられていました(おそらくプレーオフ諦めで勝ちパターン投手がいないのでしょう)。
最後は7vs8でブルージェイズが1点リードしていた9回に抑え投手がまさかの3失点で万事休すでした。最後の逆転HRもシュワーバーでした。
シュワーバーのHRは3本ともがっつり引っ張った打球でした。どれもピンポン玉みたいに一瞬で柵越えしていって、世界トップクラスのパワーを見ることができました。もう一人のスター選手ハーパーも2安打と活躍していました。
球場メシ:この日はセールで激安ホットドックあり
どこの球場もそうですが、球場メシはクレイジーなくらい高いです。フレンチフライやホットドッグなどだいたい10~15カナダ$です。
ですが、この日は何かのキャンペーンで激安ホットドッグが販売されていました。市販されているソーセージ会社のプロモみたいな感じで、市販ソーセージをそのまま使っていました。世界で一番簡素なホットドッグで、コッペパンにソーセージを挟んだだけですが価格はなんと1カナダ$😊。サイズが小さいので、だいたい一人4個以上買っていました。
いくら簡素でもあり得ない価格なので、これで幸せです。どいうかカナダで1$で買えるものが存在しないので。
ヤンキースvsロイヤルズ(9月8日、ニューヨーク)
別格の雰囲気を醸し出すヤンキースタジアム
最も行きたかったヤンキースタジアムはやはり別格の雰囲気を勝手に感じ取っていました😊。球場外壁からも厳格な雰囲気を感じていました。外野がフェンスも低くて、臨場感が味わえそうでした。
センターバックスクリーン下には試合開始前まで入れる記念館があります。歴代のレジェンドの背番号や記念プレートが並べられています。それにしても、歴史が古い&圧倒の実績でレジェンドが多すぎて、もうすぐ入りきらなくなる感じでした。私の世代はやはりジーターとリベラに惹かれました。
室内にある別の記念館ではワールドシリーズの歴代トロフィーが飾られていました。通算27回もチャンピオンに輝いているんですね。記念品の量も他球団とはケタ違いでしょう。2024年はワールドシリーズで負けてしまったので、今なお最新の優勝は2009年。松井がシリーズMVPを獲ったときです。
トロフィー後ろの写真にも右端にきっちり映っていました。懐かしいなと思い当時のメンバーを調べてみたら、打者がジーター、Aロッド、タシェアラ、カノー、ポサダ、デイモン、Mカブレラ、スウィッシャーの布陣。そりゃ勝ちます。
ジャッジのMVPコールもありヤンキース快勝
ジャッジのMVPコールもあり、ヤンキースが10得点快勝でした。9月に入りバットが湿り始めていたジャッジですが、この日はタイムリーを打ちました。ヤンキースは地区首位、ロイヤルズもギリギリ可能性のあるところだったので、途中まで接戦の両チーム譲れないアツいゲームでした。
3vs4だった7回に4点をあげて逆転。ジャッジが同点タイムリーを打ったあとには球場から「MVP!、MVP!」のコールで、テレビで見ていたあのコールを体感できました。打球はしぶとく三遊間を抜けるっていう感じで、調子時代はよく見えなかったですが。9月以降もプレーオフ~ワールドシリーズにかけてここまでブレーキになるとは…という感じです。このあとに勝ち越し3ランが出て球場のボルテージは最高でした。
ヤンキースのもう一人のスター・ソトは2四球1安打の渋い活躍。選球眼すごそうな気配でした。あと昔カブスの主砲だったリゾがバットに当たる気配をあまり感じないくらい衰えていて残念でした。
地味にロイヤルズ戦を楽しみにしていて、その理由が若きスターのウィットJrです。24年の首位打者でMVP投票ではジャッジの次の2位でした。特に活躍はしてなかったですが、ヒットは打っていました。あとリーグを代表する捕手で元本塁打王のペレスはホームラン打っていました。パワーがすごい。
ドジャースvsカブス(9月12日、ロサンゼルス)
球場自体は微妙だったドジャースタジアム
なんとなくロサンゼルスだし、ドジャースだし凄そうなスタジアムを想像していましたが、案外普通でした。むしろ、スクリーンが小さいように思えて、見にくかったので微妙な球場という印象でした。
驚いたのが日本人ファンの多さです。ほぼ日本に来たんじゃないかというくらい、たくさんいて大谷人気のすごさを感じました。その効果もあってか球場が満員で、散歩しにくかったので球場内スポットは巡っていません。
ちなみに試合チケットはヤンキース戦やマリナーズ戦よりも高かったです。45$くらいでした。米国年収基準だと庶民的価格なのかもしれませんが、日本円にすると結構高めに感じます。
大谷に先頭打者弾でお祭り騒ぎ
チケットが他よりも高いなんて文句は試合開始1分でなくなりました👌。大谷が先頭打者ホームランで一気に球場はヒートアップしました。たぶん、大谷が調子を上げてきた時期だったと思いますが、HR見れたのはだいぶラッキーです。ライトスタンドに低弾道で突き刺してました。試合自体はドジャースが乱打戦を制し、さらにカブスの鈴木までHR。地元ファン&日本人ファン全員が大満足でした。
というか、1回裏に大谷含む4人がホームラン打ってめちゃくちゃでした。カブスはシーズン諦め気味でドジャースも先発が弱いので、乱打戦になりました。一度は同点になりましたが、7回にドジャーズ勝ち越し。9回にドジャースの抑え投手が3連続四球で相当怪しい雰囲気になりましたが、何とか逃げ切りました。
大谷は2安打3打点。球場全員大喜び。鈴木は1安打1HR。なんと広島の赤いユニホーム着た日本人ファン見かけました。鈴木ファンも大喜び、広島愛すごいです😁。
それとエドマンはいつの間に「長打」の選手になったんでしょうか😒。この日も2本塁打でプレーオフでもいいとこで打っていたような。カージナルスの時は守備の人のイメージでしたが、すごい変貌ぶりですね。
MVPトリオのベッツ、フリーマンは無安打。この日の印象だけで「フリーマンもそろそろ下降線か…」と勝手に思っていましたが、ワールドシリーズで大爆発。私は何も見えていません😙。ちなみにドジャース時代にMVPを獲ったカブスのベリンジャーもホームラン。24年は微妙な成績でしたが復活してほしいですね。
この日はマンシーのバブルヘッド人形が配られていい思い出になりました。これ、大谷のバブルヘッド配布の試合なんてすごいことになりそう…
球場メシ:高すぎてビールを断念
ここまでで、初めて球場でビールを飲もうと売店に行きましたが、なんと500mlの缶で15$。あまりにもクレイジーなので諦めです。本当にただの缶ビールです。
日本の球場のビール800円くらいで高いと思ったこともありますが、撤回します。わざわざ席まで売りに来てくれて生ビールで結構量も入ってますからね。あれが最高です。
球場名物っぽいヘルメット型の容器にフレンチフライを乗せこんでガーリックをかけただけの料理?が15$。並んであるのを取ってレジにもっていくだけだったので、チップはゼロをタップ。カナダもそうですが、ファストフードっぽい店でも支払いの時にチップ入力が出てくることがあります。さすがにゼロにしてますし、それは払わなくても許容されると思います。
マリナーズvsレンジャーズ(9月14日、シアトル)
今なおイチローの存在感があるTモバイルパーク
Tモバイルパークでは今なおイチローの存在を随所に感じさせます。
イチロー感①:レフト側の球場外壁にはイチローが年間262安打のMLB記録を更新したときの写真をでっかくはっています。
イチロー感②:球場内には球団レジェンド(おそらく球団の永久欠番選手?)を称えるブースにイチローの写真と盾があります。通りかかったときにも現地ファンが写真を撮っていました。
イチロー感③:グッズ売り場には現役選手にまじって普通にイチローのユニホームが売られています。実際、球場にもイチローのユニホームを着たファンが普通にいます。
イチローがマリナーズで全盛期だったのは2012年まで、現役引退したのは2019年ですが色あせることはまったくありません。25年の殿堂入り資格初年度での一発殿堂入りは確実視されていて、もはや「満票かどうか」が争点になっています。さすがは異次元のレジェンドですね。
ほかにもマリナーズといえばケングリフィーJrとエドガー・マルチネスの殿堂入りスター。彼らの銅像が球場前の道路に建立されています。イチローも殿堂入りしたら、近くに銅像ができるのではないでしょうか。
ほかにも、新人王を獲った佐々木の写真も球場内の壁にプリントされていました。昔の名選手を感じやすい球場だと思います。
球場自体は普通でした。両チームともにプレーオフがかなり厳しく、観客も少なくてゆったりできました。
今後のマリナーズを背負うロドリゲスの一発
正直、イチローを感じられただけで満足していましたが😁、試合も面白い展開でした。そもそもマリナーズ打線はリーグトップクラスの貧打であまり得点に期待していませんでした。むしろ、レンジャーズの先発が元サイヤングで故障明けのデグロームだったので、「デグロームがどこまで復活してるのか」を測る感じの試合でした。
デグロームもさすがに微妙な感じで安打はされても得点は取られない状態でした。故障明けを踏まえて4回途中で降板しましたが、無失点の投球でした。この「ヒットはでるものの得点できない」という貧打線にありがちな展開をしている間に7回になって、何の面白みもない試合でしたがここから試合が始まりました。
7回に2点を返すと9回にフリオ・ロドリゲスが逆転3ラン。この一瞬だけが面白い試合でした。長期契約をして今後10年を背負う選手なのでマリナーズ唯一の星です。
レンジャーズは23年のワールドチャンピオンですが、24年はうまくいかず諦めシーズン。特に見たい選手もおらず、見どころはなかったです。
球場メシ:クラムチャウダーはうまい
シアトルの名物クラムチャウダーが球場でも売っています。前日に食べたばかりでしたが、けっこう好きなので気にせず2日連続クラムチャウダーを食べました。うまいです。
ロサンゼルスでのビール15$が信じられず「シアトルでは違うかも」と念のため確認しましたが15$でした😒。全国一律なのかもしれません。
関係ありませんが飯を買ってくる間、座席にこの日配布されたバブルヘッド人形を置いていたのですが、帰ってくるともちろん誰かにパクられていました。アメリカでは当然です🤣。
とにかくホームランが多いMLB
4試合中3試合で10得点。ホームランは平均で4~5本くらい飛び出しました。長打戦になるのは面白いです。ぜひ日本のプロ野球も見習ってほしい(飛ぶボールにしてほしい)😙。おそらく打者も一発長打・フライ狙いなのでしょう。
反面、なかなかいい投手が少ない気がしました。24年の日本人投手1年目は今永が大活躍で上沢がダメでしたが、日本のエース級・セットアッパーや抑え級は全然通用すると感じます。
大谷のホームラン見れただけで満足です。そのうえ、各球団の主力クラスのホームランもよく見れました。それに今回見たヤンキースとドジャースが結局ワールドシリーズで争って、24年のトップチームの試合を見れたことになりました。大満足のMLB観戦旅行でした。